熊瀬川王子から迂回路を経て、『湯川王子』へ歩いていきましょう。
ここでは、「湯川王子へ向かう分岐」から「蛇形地蔵」を通り、「湯川王子」まで歩いています(「熊瀬川王子」から「湯川王子へ向かう分岐」までのルートはこちら)。
徒歩1時間26分位で到着です(熊瀬川王子から湯川王子までは徒歩2時間3分ぐらい)。
『蛇形地蔵(じゃがたじぞう)』の情報
『蛇形地蔵』とは
『蛇形地蔵(じゃがたじぞう)』とは、
・この付近で出土した海藻の化石が蛇の鱗のように見えることから「蛇形石」と名付けられ、地蔵尊の後ろに祀られている。このため「蛇形の地蔵さん」とも呼ばれている。
・1889年の大水害以前には、岩上峠に祀られていたといわれている。1889年の大水害の際に岩上峠から不思議な音が聞こえ、村民は脱出し遭難を免れた。そこで地蔵尊をここにお迎えし、祀ったとされている。
・熊野を往来する人々が岩上峠で「ダル」という妖怪にとりつかれて倒れる遭難が相次いだ為、寛政時代に岩上峠にこの地蔵を建てて旅人の遭難を防いだという。
【参照・参考:蛇形地蔵の看板】
蛇形地蔵のスタンプ
蛇形地蔵のスタンプは、よく見るとお地蔵さんの後ろに四角い形の「蛇形石」が描かれています。
こだわりを感じますね。
『湯川王子(ゆかわおうじ)』の情報
『湯川王子』とは
『湯川王子(ゆかわおうじ)』とは、
・湯川王子は、内湯王子、湯河王子、道川ノ王子社とも呼ばれている。
・九十九王子のうち、五体王子に次いで格式の高い准五体王子とされている。
・湯川王子の周辺で宿泊や休憩する事が多く、女院や貴族の御所や宿所が設けられていた。
・御坊平野を中心に勢力をふるった湯川氏の発祥の地とされている。
・湯川王子は、現在は近野神社に祀られている。
【参照・参考:湯川王子の看板, 熊野参詣道王子社及び関連文化財学術調査報告書(和歌山県教育委員会 2012】
アクセス、住所、最寄りの駐車場
アクセスと最寄りの駐車場
湯川王子の近くには駐車場はありません。
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住所
湯川王子
住所: 和歌山県 田辺市 中辺路町 道湯川
最寄りのバス停
蛇形地蔵の最寄りのバス停は、「道湯川橋(どうゆかわばし) バス停」です。
このバス停には、龍神バスのみ停車します。
道湯川橋 バス停からは「湯川王子へ向かう分岐」までは、徒歩8分です。
湯川王子・蛇形地蔵までの林道は車で通れるか?
地図上では蛇形地蔵の近くまで林道があるように記載されています。
一見すると蛇形地蔵まで車で行って、それから湯川王子まで歩けば近いように感じます。
しかし、この林道は、舗装されていない区間があるので、車では行かない方がよいです。
実際に、蛇形地蔵の近くの林道を歩いてみましたが、なかなかの瓦礫様の石があって、少なくとも4WDの車でないと走りたくないし、パンクが怖いなと思うような道でした。
この先↓の林道を少し歩いてみましたが、この写真よりも礫が大きくアップダウンのある道でした。
湯川王子のスタンプ
湯川王子のスタンプは、「湯川川」と「橋(道湯川の橋かな??)」、「石碑」、「灯籠」が描かれていますね。
スタンプ台のインクが開けっ放しで、乾燥していたので、かろうじてスタンプが押せました。
シャチハタスタンプ台を持っていけばよかったです。
念のためにスタンプゴム画像をひっくり返した図
熊瀬川王子から『湯川王子』まで歩く
【"湯川王子へ向かう分岐"から"湯川王子"までのルート図】
「湯川王子へ向かう分岐」から『湯川王子』までのルートはこちらです。
道中は峠道となっています。”坂が急で滑りやすい場所”があるので、注意が必要です。
湯川王子へ向かう分岐から『湯川王子』までのルート
©OpenStreetMap contributors クリックすると拡大できます。
道中は500m毎に番号の道標がたてられています(熊野古道 迂回路にはありません)。
正しいルートには、必ず看板か道標があるので、迷いにくいと思います。
【ほぼ接続できない】スマホ通信状況
道中は、基本的に4G回線が使用できません。きわめて稀に接続できる場所がある程度です(湯川王子へ向かう分岐ぐらいかな)。
GPSは利用可能です。
【スタート地点】『湯川王子へ向かう分岐』
『湯川王子へ向かう分岐』から歩き始めましょう!
『湯川王子への看板(その1)』の示す通りに進みましょう!
【木橋】
すぐに『木橋』が見えてきます。
朝早くから歩いたので、霧がかかって幻想的でした。
木橋から見た景色
先へ進んで行きましょう!
熊野古道 迂回路 113の看板
どんどん進んで行きましょう!
細かい礫の道を通り・・・
徐々に道幅は狭くなり・・・
進むと、開けた場所に『熊野古道 迂回路 113の看板』がありました。
橋を渡り、先へ進んで行きましょう。
熊野古道 迂回路 114の看板
この辺りからは、峠の上り坂が続きます。
しばらく進むと『熊野古道 迂回路 113の看板』があります。
看板に従って進んで行きます。
ここから先は大量の石が落ちています。石に足を取られないようにしましょう!!
ここから先が一番の難所だと思います。
熊野古道 迂回路 115の看板
しばらく進むと丸太の橋が見えてきます。
こういった丸太は湿っていると滑る可能性があるので、注意が必要です。
少し、進むと『熊野古道 迂回路 115の看板』があります。
ネットをくぐって先に進みます。
必ずネットは元の位置に戻しましょう!!
野生動物の侵入防止の柵なのかなぁ
熊野古道 迂回路 116の看板
がれきの坂道を上っていきます。
足場を選びながら歩かないといけないので、注意が必要です。
普段よりも慎重歩きましょう!
上りの勾配が緩やかになってきました。
時々、石まみれの場所もありますね。
そしてとうとう『熊野古道 迂回路 116の看板(看板になってないけど)』があります。やっとネットの区間が終了です。
さぁ、先へ先へ進んで行きましょう!
【迂回路の山頂】熊野古道 迂回路 117の看板
先に進んで行くと、『熊野古道 迂回路 117の看板』が見えてきます。
ここが、迂回路の山頂でしょう。ここまで徒歩30分です。
長らく上り坂が続いていましたが、ここからは下りに変わります。
熊野古道 迂回路 118の看板
どんどん下っていきます。
下った先に『熊野古道 迂回路 118の看板』があります。
熊野古道 迂回路 119の看板
さらに先へ下っていきます。
すると『熊野古道 迂回路 119の看板』が見えてきます。
【林道と合流】熊野古道 迂回路 120の看板
先に進んで行きます。
幅の狭い下りの階段が続きます。
そしてとうとう、開けた場所が見え、分岐に出ます。
最初は「えっ??」と思いました。湯川王子までは山道が続くと思っていました。
実はここ、林道なんです。
ここを左に進みます。近くに『熊野古道 迂回路 120の看板』があります。
先へ進みましょう。
今日は海外の人が多く、挨拶するのが楽しかったです。
【仮設トイレ】熊野古道 迂回路 121の看板
進んで行くと『仮設トイレ』が見えてきます。
近くに『熊野古道 迂回路 121の看板』もあります。ここまで徒歩1時間3分です。
この先の三越峠公衆便所は、太陽光で発電した電気を使用している為、雨天や曇りの日は、使用できない場合があります。
この公衆トイレで済ましておきましょう!
山から流れてくる水を溜め、手洗いに使用できるシステムになってる!
余剰に溜まった水は外に流れるようになっていたので、上手く作ってるなぁと感心してしまいました。
熊野古道 迂回路 122の看板
さらに先へ進んで行きましょう!
進んで行くと道が分かれている場所に出ます。
ここは直進します。
すると『熊野古道 迂回路 122の看板』が見えてきます。
さらに先へ進んで行きましょう!
熊野古道 迂回路 123の看板
進んで行くと分岐が見え、さらに向こう側に小屋が見えてきます。
ここは直進です。
あくまでこの道は林道なので倉庫なのかな??
さらに、進んで行くと分岐に出ます。
ここには『熊野古道 迂回路 123の看板』があります。
この分岐は直進はせずに、右側の道を下ります。
こちら方向ですね。
ここからは道に沿って進みます。分岐のように見えますが、ここは左側に下っていきます(直進はできない)。
こちら方向です。
徐々に車が通れない幅になってきました。
【見どころ】蛇形地蔵(じゃがたじぞう)【トイレあり】
進んで行くと、とうとう『蛇形地蔵』へ到着です。ここまで徒歩1時間17分です。
右側の建物はトイレになっています。
左の建物は休憩所になっています。
さらに先に進みます。
龍の手水舎があります。かっこいいです。
近くのベンチは苔で覆われています。
結構湿潤な場所なのかな??
蛇形地蔵ですね。お地蔵様の後ろには、蛇の鱗のような石(蛇形石)が祀られています(写真は撮影していない)。
~王子ではないですが、押印所が設置されています。
のぼり立ては、モノラックのレールを加工したものかな??
熊野古道の看板(その1)
さらに先に進んで行きましょう!
とうとう迂回路の看板がなく、『熊野古道の看板(その1)』が見えてきます。
そろそろ迂回路が終了です。
【道湯川の橋(どうゆかわのはし)】、湯川王子への看板(その2)
少し進むと『湯川王子への看板(その2)』があります。
左側にも道はあります。ここは岩神王子から来る道となっており、通行止めになっています。
目の前には、『湯川川』にかかる『道湯川の橋(どうゆかわのはし)』が見えてきます。
湯川橋から見た景色
熊野古道の看板(その2)
湯川橋を渡るとすぐに『熊野古道の看板(その2)』があります。
【道湯川集落跡(どうゆかわしゅうらくあと)】、熊野古道の看板(その3)
進んで行くと、廃屋がありました。
この辺りが『道湯川集落跡(どうゆかわしゅうらくあと)』なのでしょう。ここまで徒歩1時間22分です。
ベンチと『熊野古道の看板(その3)』があります。
道湯川集落跡(どうゆかわしゅうらくあと)の看板には説明も書いていました。
この周辺は、『湯川氏一族発祥の集落』と知られています。
この集落は1956年まで住民が住んでいたようです。
熊野古道の看板(その4)
ここから先は少し道がわかりにくくなっていますが、恐らくわかるでしょう。
湯川王子まではもうすぐです。
進むとすぐに『道標51』があります。
すぐ近くに『湯川一族の墓』に向かう看板がありましたが、川の方向を指していたので、見には行きませんでした。
『湯川一族の墓』に向かう看板を無視して、直進していくと、『熊野古道の看板(その4)』があります。
【目的地】『湯川王子』【トイレあり】
そしてとうとう、湯川王子へ到着です。
熊瀬川王子からここまで徒歩1時間26分です。
左側の建物はトイレです。
丸太で作った休憩所のような場所もあります。
湯川一族発祥の地を示す石碑と歌碑もあります。
湯川王子の押印所
【目撃が多い!】クマの出没率
このルートは中辺路町内となっています。中辺路ルートの中でもクマの目撃情報が最も多いルートの一つです。
負傷者、死傷者は現在のところありませんが、クマに遭遇する可能性があるので、注意が必要です。
この区間を歩いている人は、ほぼクマよけの鈴を持っていました(クマよけの鈴を鳴らさなくてもリュックには付いていました)。
クマの出没時間や時期、対処方法はこちらにまとめています↓
https://kumanokodoroad.com/%e3%80%90%e3%82%af%e3%83%9e%e3%81%ab%e6%b3%a8%e6%84%8f%ef%bc%81%e3%80%91%e7%86%8a%e9%87%8e%e5%8f%a4%e9%81%93%e3%80%80%e4%b8%ad%e8%be%ba%e8%b7%af%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%a7%e7%9b%ae%e6%92%83/
私は「クマよけの鈴」を使って、クマが近づいてこないようにしています
湯川王子の周辺の宿泊先
湯川王子の周辺の宿泊先はありません。
宿泊は、熊野古道の道中にある宿がおすすめです。
野中、継桜王子の周辺か熊野本宮大社の周辺に宿があります。
また、車でお越しの方は、渡瀬温泉、川湯温泉、湯の峰温泉の周辺に宿をとるのもおすすめです。
まとめ
・『湯川王子へ向かう分岐』から『湯川王子』まで歩いてみました。
・『湯川王子へ向かう分岐』から『湯川王子』までは所要時間は徒歩で1時間26分位。
・この区間は、峠道となっており、急な坂道が多く、滑らないように注意して歩きましょう
・道中には、『蛇形地蔵』が祀られています。
・湯川王子の周囲は「湯川さん」の発祥の地です。
・湯川王子は、現在は近野神社に祀られている。
・この区間を歩くほとんどの人がクマよけの鈴を持っています。クマに注意しましょう!
私は「クマよけの鈴」を使って、クマが近づいてこないようにしています
【作成日: 2023/4/1】