熊野古道中辺路ルートのおすすめモデルルートである
滝尻王子から熊野本宮大社
までをご紹介します。
このルートは、中級者以上のハイキングコースですが、熊野の霊域の入口から熊野本宮大社まで歩く人気のコースです。
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートとは?
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートは、熊野古道 中辺路ルートの中の一部分です。
滝尻王子(滝尻王子宮十郷神社)から先は熊野の霊域とされ、この地で水垢離をして熊野本宮大社へ参詣したとされています。
滝尻王子の詳細はこちらです↓
滝尻王子から熊野本宮大社のルートの場所
滝尻王子は和歌山県の南部の海側にあります。一方、熊野本宮大社は和歌山県の中でも内陸部にあります。
このため、滝尻王子から熊野本宮大社までのルートは、和歌山県を横断するような場所にあります。
©OpenStreetMap contributors クリックすると拡大できます。
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートの詳細
全体のルート図と所要時間、距離
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートの全体像はこちらです。
©OpenStreetMap contributors クリックすると拡大できます。
*黄色い線は難所です。
このルートを休憩なしで歩くと、約13時間20分かかりました(詳細は下図)。
*私は、写真を撮りながら歩くので、ヤマレコを使って歩くと、歩くペースは、1.0~1.1なので、標準的なコースタイムよりもちょっと遅いくらいです。
難易度
KUMANO TRAVELによると、難易度は、『中級者以上』で、『連続6時間以上のハイキングが可能な方』となっています。
実際に歩いた感じでは、下記の黄色の矢印の難所が大変です。他の場所は緩やかな上り下りや道路となっています。
どちらかというと、総歩行時間が約13時間20分と長距離なので、この点を加味すると中級者以上となると思います。
熊瀬川王子から湯川王子までの峠道(このような坂道がずっと続くわけではない)
トイレのある場所
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートでトイレのある場所は下図の白色の場所にあります。
どのトイレも24時間利用できるので、安心です。美しく管理されたトイレが多いです。
少なくとも2時間ごとにトイレがあります。
屋根のある休憩所の場所
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートで屋根のある休憩所は下図の茶色の場所にあります。
2時間ごとに休憩所があり、熊野本宮大社に近づくほど沢山あります。
ただ、営業時間がある場所もあるので注意が必要です。
*上記の茶色の場所に屋根のある休憩所があります。
飲料水が手に入る場所
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートを歩く際に、飲料水を持参する方が絶対によいです。
しかし、道中にも飲料水を購入できる場所があります。
以下の黄色の場所で飲料水を購入する事ができます(自動販売機を含む)。
トイレ・休憩所・飲料水すべてある場所
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートでトイレ、屋根のある休憩所、飲料水の全てが手に入る場所があります。
以下の図の茶色の場所です(お店の営業時間に注意、トイレは24時間利用可能)。
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートの『見所』
滝尻王子から熊野本宮大社までの道中には、美しい風景や様々な王子があります。
以下に人気のある場所を示しています。
【歩き始め近くの無料駐車場】滝尻王子の駐車場
歩き始めの場所である滝尻王子には、無料の駐車場が2か所にあります。
滝尻王子に近い駐車場(P1)と少し離れた場所にある駐車場(P2)です。
©OpenStreetMap contributors
*クリックすると拡大できます。
P2は少し離れていますが、駐車できる台数はとても多いです。ここに車を置いて歩き始めるのがおすすめです。
詳細はこちらです↓
緊急の脱出路と最寄りのバス停
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートで体調不良やもう歩くの限界と思った時に熊野古道から脱出して、バス停に行ける場所があります。
熊野古道からほぼ直接最寄りのバス停に行ける場所は、下記の図の深緑色の場所です。薄い緑色の場所は、熊野古道から少し歩く必要があります。
注意点としては、路線バスは明光バスと龍神バスがありますが、両者を合わせても1時間にバスが1本あればよい方だということです。
体調不良や歩くのが限界と感じたら、早い段階から熊野古道から脱出して、帰路につきましょう!
熊野古道からバス停にすぐ出れる場所
場所 | 最寄りのバス停 |
滝尻王子 | 滝尻 |
大坂本王子から近露王子までの道中 | 牛馬童子口 |
近露王子 | なかへち美術館前 |
熊野本宮大社 | 本宮大社前 |
熊野古道から少し歩いてバス停に出れる場所
場所 | 最寄りのバス停 |
高原熊野神社(道順はこちら) | 栗栖川バス停 |
継桜王子 | 野中一方杉(道順はこちら) |
中川王子から小広王子までの道中 | 小広王子口(龍神バスのみ停車) |
小広王子から熊瀬川王子までの道中 | 小広峠(道順はこちら)、道湯川橋(龍神バスのみ停車) |
滝尻王子から熊野本宮大社のルートと最寄りのバス停の場所
©OpenStreetMap contributors クリックすると拡大できます。黒色はバス停名です。
おすすめの装備
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートは、整備されているとは言え、中級者以上の山道を歩くハイキングです。
このため、持参品もハイキングに必要な道具となります。
実際に歩いている方々を見る限りは、ハイキングの服装とミドルカットの登山靴を履いている人が多いです。
また、滝尻王子から熊野本宮大社のルートはツキノワグマの目撃情報のある地域なので、クマよけの鈴も持っておくとよいでしょう。
道中には、押印所もあるので、『熊野古道中辺路押印帳』もあると、旅の記録を残すのによいと思います。
・おすすめの装備の詳細はこちらです。
・おすすめの靴はこちらです。
・おすすめのクマよけの鈴はこちらです。
・熊野古道中辺路押印帳を手に入れるにはこちら!
宿のある場所
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートは歩くと13時間ぐらいかかるので、日帰りで歩くことは困難です。
日没も考慮すると宿をとるのが必須です。
時々、予約せず、現地で宿を探す方もいるようですが、宿の数も多いわけではないので、事前に予約する方が絶対によいです。
以下の橙色の場所の周辺に宿があります。
近露王子あるいは継桜王子の周辺で宿をとる方が多いと思います。
詳しくはこちらでまとめています↓
・近露王子の周辺の宿
・継桜王子の周辺の宿
・熊野古道中辺路ルートの宿のまとめ
温泉
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートでは、温泉地は以下の2つあります。
近露王子で一泊して温泉に入るのがおすすめです。
・近露王子周辺の温泉
⇒熊野古道沿いにあります。詳細はこちら
・熊野本宮温泉郷
⇒熊野本宮大社から車で約10分の場所にあります(川湯温泉, 渡瀬温泉, 湯の峰温泉)
おすすめの歩く時期
滝尻王子から熊野本宮大社までのおすすめの歩く時期は、
3月, 4月の桜の時期(花粉症でなければ)
11月の紅葉の時期
です。
気温的には、5月もおすすめです。
詳しくはこちらでまとめています↓
・おすすめの時期
・月別の気温
注意点
【日没後の遭難防止!】日没の時刻
滝尻王子から熊野本宮大社のルートを歩く際に日没の時刻は重要です。
たとえ整備された熊野古道といえども、日没後に峠道を歩くには危険です。
もちろん、民家のない場所では、街灯はありません。
以下に、三越峠休憩所や熊野本宮大社に掲載されていた日没時刻をまとめています。
安全な計画を立てて、日没までに歩きましょう。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
17:30 | 17:31 | 18:06 | 18:30 | 18:52 | 19:10 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
19:08 | 18:43 | 18:04 | 17:24 | 16:56 | 16:53 |
インターネット通信できない区間がある
滝尻王子から熊野本宮大社までのルートでは、インターネット通信ができない区間があります。
それは熊瀬川王子~猪鼻王子の区間です。
この区間は、険しい峠道であり、道に迷わないように事前に地図を準備しておきましょう!(田辺市熊野ツーリズムビューローのホームページでダウンロードできます)